Goro's blog

研究 / キャリア / 趣味 (主に自転車) について記事にしていきます

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【SuperSix EVO Hi-mod】×【PowerTap G3 中華カーボン】×【電動DURA-ACE】

大学に入って自転車ツーリングサークルに入り,引退までの3年半はサドルの上で過ごした。
ツーリングをしていたのは主に夏と春の長期休みだったので,普段はロードバイクに乗っていた。

lpasteur.hatenablog.com


現在のロードバイクは2台目 (2014年購入) であり,5年の歳月をかけて少しずつホイールやコンポがアップグレードしていった。
これまでにロードバイクへかけたお金は100万円は優に超えている。
バイト代のほとんどは自転車関連で消費した。

この記事では私のロードバイク遍歴を振り返る。

1台目: CENTURION MEGADRIVE (2012-2014)

父からのお下がりでツーリングバイクは既に所有していたので,大学1年の5月にはロードバイクを買っていた。
3ヶ月間貯めたバイト代を全て投資した。18歳の自分にとっては車を買うのと同じくらいの決心だった。
当時は知識が全くなかったので,セールになっていたロードバイクを適当に買った。
”カーボン”という響きにそそられて,アルミとカーボンの違いもよく分からないまま,
1台目からフルカーボンバイクをお買い上げ〜

そのバイクのスペックは
Frame: CENTURION MEGADRIVE 3200
Wheel: MAVIC AKSIUM
Component: Shimano 5700 (105)
Pedal: Shimano 5700 (105)

http://centurion-bikes.jp/12bikes/megadrive3200.html

CENTURION (センチュリオン) は1976年にドイツで創業されたメーカーである。
街中で見かけることはほとんどないので,他の人と自転車が被るのが嫌な人にはオススメである。
勘がいい人は気づいたかもしれないが,MERIDA REACTとフレーム形状が非常に似ている。
それもそのはず,2000年からCENTURIONとMERIDAの間には「密接な提携関係」が結ばれている。
私が乗っていたMEGADRIVEはもちろんMade in Taiwanである。

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CENTURION MEGADRIVE cited from http://centurion-bikes.jp/12bikes/megadrive3200.html

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MERIDA REACT cited from http://www.merida.jp/lineup/road_bike/reacto_team-e.html

その後,ST-5700のブラケットが大きく握りにくさに嫌気がさし,シフターだけCampagnolo CHORUSに変えた。
変えた理由は,

  • ULTEGRAにするとリアディレーラーとスプロケットを11sにしないといけないが,シマニョーロなら10sのまま使える (トップ側を1枚捨てればいい)
  • 民主党政権のおかげ (?) で円高がかなり進んでいた (1ドル = 80-90円) ので,海外通販を使えば憧れのCampagnoloがお手頃価格で手に入った

の3つでる。
10s用のイコールプーリーをかましていたので変速には問題は全くなかった。
シマノニョーロ」の完成である。

その後,AKSIUMって鉄下駄じゃね?ってことで中華カーボンに手を出した。

その中華カーボンとはPLANET Xである。正直ロゴはクッッッッソダサいと思う。

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CENTURION MEGADRIVE Ver.2

見た目はアレだが,AKSIUMとの違いは素人でもわかるくらい漕ぎ出しが軽くなり,
さらに35 km/h以上の巡行維持が楽になった。
それもそのはず,AKSIUMと比較すると重量は500 gほど軽くなっている。
ハイトは50 mmだがタイヤとスプロケットをつけない状態だったら前後で1300 gぐらい。
ちなみにPLANET XはFast Forwardと同じリムを使ってるらしい。

PLANET-Xホイールまとめ。: 羊の皮を被った山羊
↑PLANET X 50 mmの重量を計測したブログ
PLANET Xのリムを組みました - のむラボ日記
↑PLANET XとFFWDと同じリムであることをのぶラボさんが言及

チューブラータイヤ はランニングコストがバカにならないので,レースかヤビツTTくらいのときにしか使わなかった。
当時送料込みで5万円くらいで買ったとはいえ,カーボンホイールをお釈迦にするのは嫌だった。

その後,5700のクランクがチープな見た目で気に入らなくなったので…
クランクをFLCRUM Racing-Torq RSへ,

10sって時代に取り残されてね?って思って
STI以外を6800 ULTEGRAへ,
(フロントディレイラーだけ9000 Dura-Ace)

軽さを求め
サドルをSelle ITALIA SLR TEAM Editionへ,

フロート機能の素晴らしさに気づき
ペダルをTIME Xpresso 4へ…

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CENTURION MEGADRIVE Ver. Final

ハンドル周りも変わっているので,MEGADRIVEはフレーム以外原型を留めていない。
まぁロードバイクなんてそんなもんだろう。
最終形態は写真は新宿区の戸山公園にて,一眼レフカメラ (Nikon D5100) を使って撮影した。

なぜかって?
1台目が引退することになったので,最後に綺麗な写真を残しておきたかったから。

なぜ引退かって?
落車でフレームにクラックが入ったから。

峠で曲がりきれなかったことも,
雨で後輪がスリップしたことも,
右折車にひき逃げされたこともあるので,
どの落車が原因だったかは不明である。
アーメン。


2台目: Cannondale SuperSix Evo Hi-mod (2014-現在)

2年が経って自然と自転車のブランドとラインナップを覚えていったので2台目のバイクは慎重に選んだ。

  • MEGADRIVEはエアロフレームっぽい形状をしているが,ただ重くなっているだけじゃないかと疑心暗鬼になった

  →とにかく軽いフレームがいい

  • MEGADRIVE以下のフレーム,つまりアルミロードやエントリーカーボンは乗りたくない

  →できればフラッグシップのフレームがいい

  • UCIワールドチームで使われている知名度が高いフレームがいい,けど高すぎるのは買えない

  →PINARRELOやCervéloはカッコいいけど価格が法外なのでパス

  • GIANTはスローピングフレームが気に入らない,MERIDAはCENTURIONからの乗り換えじゃ面白くない

  →Cannondale SuperSix,Canyon ULTIMATE CF SLX,
   LAPIERRE XELIUS,SCOTT ADDICT,RIDLEY HELIUMあたりが候補

といった具合だ。民主党政権から自民党政権へ戻り円高でなくなってしまったので,Canyonはかつての異常なコスパの良さを失っていた。
フラフラとY's Road 新宿カスタム館をしていると,型落ちになった2014年モデルのSuperSix Evo Hi-mod (フレームのみ) が20万円くらいで売られていた。


20万円…
サイズはぴったり…
チームカラーじゃないので人と被りにくい…
いやでも20万円…


フラッグシップをお買い上げ〜


そのバイクがこちら
【SuperSix EVO Hi-mod】

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Cannondale SuperSix Ver. 1

Frame: Cannondale SuperSix Evo Hi-mod (2014)
Wheel: MAVIC AKSIUM
Shifter: Campagnolo CHORUS
Crank: Cannondale HOLLOWGRAM SI SL
Front derailleur: FD-9000 Dura-Ace
Rear derailleur: RD-6800 ULTEGRA
Brake: BR-6800 ULTEGA
Seat post: WOODMAN
Pedal: TIME Xpresso 4

ステムはDEDA Zero 100,ハンドルはDEDA PRESA (半額くらいで売ってた) をチョイス。
コンポ乗せ換えは購入したY's Roadで頼んだ。ショップからしてみたらシマノニョーロなんて扱いたくなかっただろう。

SuperSixをMEGADRIVEと比較すると…

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完成車で20万円のロードバイクと,フレームだけで原価は30万円を超えるロードバイクが同じじゃ困りものである。
ハンパなくて当たり前だ。

プロツアーで使われているだけあって,ペダルに込めた力がバイクに吸収されずに全て推進力に変わる感覚には衝撃を受けた。
力をセーブしたいのにバイクが「オラオラ,もっと踏めや」と煽ってくるのである。
また軽量フレームに分類されるだけあって,ヒルクライムがかなり楽になった。

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Supersix購入後すぐにヤビツ峠TT (名古木交差点スタート) で計測したところ,自己ベストを出すことができた。
秦野駅まで輪行し,水分は必要最低限だけ持って臨んだだけある。
慶應サイクル部 (KCC) の速い人たち数名と一緒に走ったので,限界まで力を出しきれたのもよかった。
一緒に走ってくれた人たちありがとう!

https://twitter.com/openkcc

ちなみにこのときの自己ベストを未だに更新できていない。
1人でヤビツ峠に登るときは国道246号を自走してしまうから…?
いや,今の体じゃベストコンディションで登っても38分は切れる気がしない。

せっかくフラッグシップを買ったのに,サークル引退後にロードバイクからも離れてしまった。
引退以外にも原因はいくつか考えられる。

  • 学部4年の間は週6日の研究室+日曜バイトという生活スタイル
  • 修士1年の間は月に研究室に行かない日が2日,お盆も年末年始も無視という研究スタイル
  • 当時付き合っていた彼女を現を抜かしていた
  • バドミントンをはじめた

2016–2017年は合わせて2,000 kmも走ってないだろう。
埃を被って部屋の肥やしになっているロードバイク

CHRUOSはほどなくして内部のラチェットが壊れたのでST-6800 ULTEGRAへ,
サークルの先輩からRIDEAを中古で安く譲ってもらったのでチェーンリングは真円から非真円へ変えた。
そこで時が止まってしまった。



そして2018年秋,大金を叩いて買ったのに何をやっているんだと気が付いた。

なぜかって?
彼女と別れたのと学振が通ってバイトできなくったのが重なり,日曜日に時間ができたのである(´・∀・`)アラマァ

ロードバイクに乗るモチベーションを高めるために,新しいホイールとコンポーネントを購入してしまった。
それがタイトルにある "PowerTap G3 中華カーボン" と "電動Dura-Ace" である。
どちらもヤフオクで落とした。それぞれ7.2万円と9.3万円…。
何事も形から入るタイプです,ハイ。

【PowerTap G3 中華カーボン】
Rims: メカニコKシリーズ (UDツヤなし/チューブレス/約415g/ハイト35mm/幅25mm)
Spokes: フロント SAPIM CX-RAYシルバー
リア (フリー側) SAPIM RACEシルバー
(反フリー側) SAPIM LEADERシルバー
Hubs: フロント Novatec A141SB (20H)
リア → PowerTap G3 (24H)
Nipples: CN spoke アルミロングニップル
Weight*1: フロント約638g
リア約930g

流行りのワイドリムであり,ニップルのサービスホールがないのでリムテープは不要である。

【電動DURA-ACE
そして何を血迷ったかコンポーネントを電動化した。
6800 ULTEGRAに特に不満があったわけではない。
シフトフィーリングが微妙になっていたが,それはメンテナンスしていなかったことが原因であってShimanoに責任はない。
自分の不届きさを棚に上げ,来る日も来る日も電動化のことを考えた。

研究よりも電動化。
3度の飯より電動化。
女の子のことより電動化。

物欲とは恐ろしいものである。

私のSuperSixは機械式専用フレームなので,電動化する場合は外装バッテリーにしなければならない。
バッテリーマウントはボトルケージと一緒に止めるロングサイズのタイプではないといけない。
新品で買ったらULTEGRAグレードでも13万円くらい,DURA-ACEだと20万円くらい。
そこでしばらくヤフオクとメルカリに張り付く日々が続いた。

ある日,9070 Series DURA-ACEの外装Di2化キットかつバッテリーマウントがロングサイズ,おまけにBR-9000 DURA-ACEまでついてる一式がヤフオクで出品された。
この機会を逃したらダメだとムキになってしまった。結果9.3万円で落札…。

自分で組み付けるにあたり,Shimanoのマニュアルよりもこちらのブログを参考にした。
morou2.com

嬉々として組み付けたが,RD-9070は1週間と持たずに文鎮と化した。
原因は落車。
不幸なことに体の右側を擦るようにして落車したので,ディレーラーハンガーは折れてRDも動かなくなってしまった。
久しぶりにロードバイクに乗ったら,ウェットなコンディションではスリップしやすくなることすら忘れてしまったのだ。
RDが動かないのではロードバイクに乗れない。
悔しいがRD-8050 ULTEGRAを購入した。
Di2はULTEGRADURA-ACEも変速性能は変わらないのでULTEGRAで妥協した。
というか,散財したのでDURA-ACEに手が出なかった。

現在のSuperSixの姿がこちら。

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リムが黒くスポークがシルバーなのはカッコいい。
AKSIUMのチープな感じや "PLANET X" の呪縛から解き放たれたのだ。

我々ホビーライダーにとっては,性能云々よりも見た目のほうが大事ではないか。

自転車は見た目が全てである。

パワーが測れるのでZwiftが捗るようになり,週2–4回はWatopia,London,New Yorkで走っている。
またFTPやPWRがわかっていると,自分の走力を可視化することができるのでロードバイクに乗るモチベーションになる。
昨日の自分に勝たねば,と思う。

電動化したメリットは,FDがボタン一つでニュルニュルと変速できるようになったことだろう。
これまでSTIをウリャッって押し込んでいたが,ポチッで変速できるのは楽である。
この感動を知ってしまったら機械式には戻れない。
FDが変速するミンッて音もなかなか男心をくすぐられる。
一方,リアに関しては機械式も電動も違いはほとんどない。

変速性能はもちろん,"DURA-ACE" の貫禄を味わえることも大事である。
先ほどDi2はULTEGRAと変速性能に違いはないと述べたが,所有する喜びは段違いである。
変速する音と "DURA-ACE" のロゴをおかずにご飯3杯はいける。

このバイクに文句をつけるとしたら,

  • ブレーキワイヤーの取り回し

である。

ブレーキワイヤーに関しては,ハンドルを切るとリアブレーキのワイヤーが痛んでしまう。
アウターが痛むとブレーキフィーリングが悪くなってしまう。

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先人たちはNokonを使って対処していたようだ。

輪行の奇行士、HAOのブログです。 : 無限地獄! NOKONワイヤー換装インプレ


BB30は言わずと知れた問題児。BB30は楽器とさえ揶揄されるほど異音がしやすい。
雨の日に乗ると高確率で「パキパキッ」と軽快な音を刻むようになる。
そしてある日急に異音がしなくなる。摩訶不思議。
一度ショップに持ち込んで洗浄とグリスアップをしてもらってからは異音に悩まされはいない。
SI SLクランクを使いつづけたいので,アダプターをかまして他のクランクを使うことは今のところ考えていない。


さて中華カーボンと電動DURA-ACEに換装されたSuperSixの重量は…



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6.975 kg!!!

Garminやライトを外した状態 (ボトルケージとペダルはついてる) であるが7 kgを切れたのは嬉しい。
RDをDURA-ACEに戻したり,
ステムやシートポストをカーボンにしたり,
ペダルをXpresso 15にグレードアップしたり,
と重量を減らすためにできることはいくらでもあるが,そこまで軽量化を求めても意味がない。

車だってボディを軽くしても,エンジンがポンコツだったら速く走ることはできない。
それは自転車でも同じ。
ロードバイク重量が7 kgを切っていたとしても,乗り手が貧脚だったら豚に真珠である。
せめてパワーウェイトレシオ (PWR) は4.5 kg/Wに乗せたいところだが,一朝一夕に達成できる数値ではない (現在は3.9 kg/W)。

今年は真面目にロードバイクに乗ろうと思う。


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*1:自分で測ったわけではなく商品説明欄に記載されていた数値。